奇妙なアンチョビ


anchobi ウチはアンチョビ大好きなので缶詰が常備されているし、いろいろな料理に使用される。もっとも頻度が高いのは生ほうれん草サラダに入れられたものだったがそれは日本での話で、フランスではほうれん草がさっぱりなのですっかりご無沙汰である。一方、人気急上昇中なのがトマト味スパゲティに入るアンチョビである。
ところがフランスに移り住んでからしばらくはスーパーでアンチョビの缶詰を見つけることができなかった。缶詰売場のツナ缶やらカニ缶はたくさんあるがそこにアンチョビの姿はない。勢いあまって買ったのはいわしとしては小ぶりであってもアンチョビからすれば大魚であったり、中にはオイル漬けの鯖缶なんてものもあったりする。ようやく見つけたアンチョビは魚売り場の近くであったり、要冷蔵魚加工品のそば、すなわちカニかまぼこやスモークドサーモンのあたりである。
アンチョビ缶の本場といえばイタリア、ということでイタリアでサンプルしたのがこの缶詰でアンチョビ売り場でそれなりの格好をしていたので何の疑いもなく買ってきた。あけてびっくり、クサヤの漬け汁のごときかなりくさいどろどろした汁に浸かった半分溶けかかったアンチョビがあった。味も結構な辛口である。缶をよく見ると辛ソース漬けということになっている。4缶ほど顔をしかめながら消費した後に、ナスやトマトを使った料理のコクつけには?と想像してみた。

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