Châteldon
この水にはご大層なストーリーがついて周り、ボトルのラベルにかかれているものだけでも、ルイ14世の献上水で主治医の指示によりはるばるオーヴェルニュ地方から運ばれてきたとされている。また水源が限られているので大変希少だとも。ゆえにとても高貴な水でまたその口当たりも極上のシャンパンに比するという評価が巷であふれかえっている。そのような薀蓄をここに並べるつもりは無いので、興味のある方はネットで検索していただこう。日本では正規代理店があり、ネット上の平行輸入がありと入手することは可能だが、その値段には驚かされる。もちろんフランスでは普通のスーパーマーケットに並ぶ代物ではないが、デパート地下などのグルメ食材店で手に入る。価格もこのようなレストランで出しても恥ずかしくないガラス飾りビン入りミネラルウオーターの相場であり、エビアン、バドワなどのメジャーな水の新年飾りボトルとほぼ同じである。
さて、極上のシャンパンと肩を並べるその味とは?正直言って所詮水である。物好きでなければ祝いの席でこれとシャンパンが並んでいれば間違い無くシャンパンを選ぶ。食事のお供としては近所のVichyのような特徴があるわけでもなく、どちらかと言うとBadoitのような味である。しかしBadoitのほうが甘露である。シチュエーションとしては、四ツ星以上の高級ホテルのバーで晴れた日の昼下がりにのどの渇きを癒すでもなく飲む水、と言うのがよさそう。この水の歴史にちなんで、ヴェルサイユの宮殿すぐ前にあるSofitel Versailles(四つ星)、5月初旬、中旬に宮殿の庭散策あとの一息にはいかが。そうこのホテルのフロント横のバーにはちゃんとこの水が用意されています(以前確認したが保証はできません)。
写真:1リッターボトル
データ
水源地
Châteldon, Puy de Dome 63
価格
| 価格 € | 単価 €/Liter |
1リッターPETボトル | 2€54 | 2€54 |
水質
陽イオン | 陰イオン |
カルシウム | 384 | 重炭酸イオン | 2075 |
マグネシウム | 49 | 塩化物イオン | 7 |
ナトリウム | 240 | 硝酸イオン | <1 |
カリウム | 35 | 硫酸イオン | 20 |
蒸発残留物@180℃:1882
pH=6.2
単位(mg/liter)
もどる