はじめに


フランスの水道水は、地方にもよるが、ミネラルをたくさん含んでいる。特にカルシウムがとても豊富である。日本の水で長年暮らすとそのまま飲むには少々つらいこともあるし、料理に不向きなこともある。といっても水質が悪いわけではない。東京や大阪のほうがよっぽど飲むに耐えない水質である。一番の理由は塩素である。こちらの水はほとんど塩素の匂いがしない。かび臭さもない。水処理の方法も違えば消毒方法も違う。水道水の質ではフランスはかなり穏やかである。
といっても実際に飲み水はボトル入りミネラルウオーターに頼ってしまう。日本的カツオだしなどはミネラルが少ないほうが良いし、お茶は度はカルシウム分が多いと味や香りに大きく影響してしまう。煮物では灰汁が多く出る。ミネラルウオーターが豊富なフランスではさまざまな水源と水質のものが入手可能で必要に応じて使い分けることができる。しかも安い。
日本でも有名なVolvicはその中でも極めてミネラル分が少なく、恐らく日本の水道水よりミネラルが少ない純水に近いであろうし、反対にうっすらと塩味が認められるものもある。
ここではフランスで入手可能なミネラルウオーターを紹介。味覚について主観的な評価から成分分析による客観的な評価までまじえてレポートする予定。味は人それぞれ好き嫌いがあるので難しい評価である一方化学分析による評価は普遍である。もっとも各イオン成分がどのような味覚に寄与するかというのはなかなか難しい判断である。ちなみにここで紹介する分析値は個人的に分析したものではなく、ボトルのラベルに記載されている公称値であるのであしからず。

追記 4 novembre 2001
このページをはじめた頃、統一通貨ユーロなど遠い未来のことであり、さらにユーロ導入までこのページを更新し続ける予定はありませんでした。しかし現実にはページはまだまだ続きユーロ導入も目前に迫っているのである。これまで記載されていたフランスフランによる水の価格はまもなく無効になってしまいます。ユーロで購入した今後の水はユーロ表記にしますが、これまでのものは余力ある時にのんびり更新しますのであしからず。公定レートでは1€=6.55957Fです。

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