純水

市販されているミネラルウオーターにはミネラルの多いものから少ないものまでさまざまである。ミネラルは体に良いといっても限度がありそれを超えると害になる。ミネラルが水の味を作るとするとミネラルの多い水は味があり、ミネラルの少ないものは味気ない。では究極的にミネラルが少ない水はどうなのだろうか。以下の表に各種水のミネラル成分表をまとめてみた。ミネラルの多い代表格Contrex、ミネラルの少ないVolvic、そして夫が職場の実験室で使っている実験用純水の3種である。
一目見てContrexのミネラルの多さがわかる。ContrexをContrexたらしめているカルシウムと硫酸イオン濃度が高いのである。一方、Volvicは日本の代表的な水道水よりもミネラルが少ないのである。こんな水が水道の蛇口から出てくる地方に住んでいる人は幸せ者である。ミネラルは足すのは簡単だが引くのは難しい。ところでよくよくContrexとVolvicを比較してみると面白いことにある種の成分はContrexといえどもVolvicを下回るものがあるのである。
さて肝心の純水は表の3番目のカラムである。注意しなければならないのは濃度の単位で、このまま数字を比較しても充分小さいのであるがミネラルウオーター2種とは桁が6つつまり100万分の1違うのである。分析値が常識的でないので疑問に思われる方もいるだろうが、メールでお問い合わせ頂ければ詳細を回答できる。市販の分析機器をそのまま使ってうまく測定できる限界であろう。さて味のほうは・・・個人的にはなかなかおいしいと思っているが、一般の人に飲むことをお勧めはしない。これは実験室用の純水である。無味無臭である。よく、純水はヘンな匂いや味がすると言われるがその水は既に純水ではなく何か不純物が混じってしまっているのである。こんな純水、さぞかし高価なものだろうと思われるだろうが、確かに純水を作る機械は高価である。1日1リッター飲むボトル入りミネラルウオーターの代わりにするならば、装置の償却期間を5年として1リッターあたり2000円強にもなる。ガソリンよりも日本酒よりもちょっとしたウイスキーよりも高い。ところが物は考えようで年5000リッター、1日当たり13リッター強も使えばVolvicと肩が並ぶ1リッター150円まで下がる。
最後にお断りだが、ここに書かれている内容は決して実験室の純水を飲用にすることを薦めるものでもなければ純水装置を売り込む為のものでもない。

水質
ContrexVolvic純水
カルシウム4869.93
マグネシウム846.10.2
ナトリウム9.19.40.4
カリウム3.25.73
重炭酸イオン40365.3-
塩化物イオン8.68.42
硝酸イオン2.76.33
硫酸イオン11876.95
単位mg/Lmg/Lng/L

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