水道水

フランスの水道水はとても硬い。パリ近郊でもカルシウム分にして数100mg/Lは含まれている。日本の水道水に飲みなれているとちょっとつらい。歯磨き程度で口に入れるのも違和感を感じる。ミネラルウオーター好きなら大丈夫である。一方で、日本のような塩素くささや悪臭はない。日本のような強烈な塩素消毒もなければそれによって副次的に生成される化合物も水源由来の悪臭物質もない。その点、飲んだり、歯磨きに使って感じた辛さは東京、そして大阪の水の方が上である。水道水であたったとすればカルシウム、硫酸イオンなどのミネラルが多いことによるものであり、微生物学的衛生の問題などでは決してない。飲用としての適合性では充分問題ないのである。
郊外の町外れにはときたまコンクリート製の巨大な塔を見ることがある。垂直の支柱の先が膨らんだような構造物、これが給水塔である。ここから重力落差で各家庭に分配される。塔自体がかなり高く大きな物で水道管末端の圧力は日本とは比べ物にならないほど高い。
給水塔内の水は外気や日射により温度の影響を良く受けるので、夏の良い天気の日は極端に水がぬるくなり、冬は冷たい。季節だけでなく日によっての変動がとても大きい。

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