エアコン


フランスでは家庭用のエアコンはほとんど普及していない。商店やレストラン、カフェでもエアコンが入っているとは限らない。パリ界隈の気候を経験するとエアコンは必需でないことがわかる。確かに夏の一番暑いときには35℃に達することもあるが、損なのはせいぜい1年に1週間程度である。そして湿度が低いので太陽の下は確かに暑いが、日陰のそよ風は快適だ。そんなことで家庭用に限って言えばエアコンを見たことは皆無であった。

clim1 ところが今年初めて電気店やスーパーでエアコンを目にするようになった(あるいは去年まではまるで見ていなかっただけかもしれない)。確かにエアコンだろうが日本で普及しているものと比較するとどうもさえない。写真はスーパーマーケットAuchanの広告からの引用である。一応全国区のスーパーなのでフランス各地でこの製品が入手可能といえる。この写真のものは一体型ある。

clim2 こちらはコンプレッサが分離し室外におけるタイプ。やっぱりさえない。見たところ日本のように据え付け設置するものではなく、ポータブルファンヒーターのようにあちこち移動させ、要らなくなったら片付けるのであろう。これでは日本の夏は越せない。

フランスでも天気予報で高温をマークしているアルザスとかオーヴェルニュとかボルドー界隈ではエアコンがほしくなるであろうが、フランスのエアコン事情はこんなものである。一方、雑誌広告で見たイタリアはデロンギのエアコンは外見上日本のエアコン室内機そっくりであった。当然広告に室外機を写すような野暮なまねはしない。イタリアはなんとなくやる気のない国にみえるが、電気製品は先進性やデザインがすばらしい。フランスの電気製品売り場で目に付くのはやはりイタリア製である。そしてこのデロンギのエアコン、なんと携帯電話のショートメッセージ機能でエアコンの遠隔操作が可能なのである。

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