Anti-globalization


global1 まずはこの写真をご覧いただこう。ちょっと見にくいが何やらアジア風の屋根をした建築物が見える。

global2 正面の看板らしきものを見ると、漢字で何か書いている。何と書いてあるか判らなくともすぐ横に世界共通のMのマークが見えるのでこの建物が何であるかわかるのに時間はかからない。
フランスに限らずヨーロッパではAnti-globalizationあるいはAnti-mondializationという、アメリカの自由主義経済に真っ向から対立する保護主義経済と言うのがある。保護主義、あるいは保守的な考えが経済だけなのか文化思想的な部分まで及ぶのか甚だ疑問ではある。このアンチ派から見たアメリカの象徴であり、格好の焼き討ちの標的となるのが他でもないMcDonaldsである。
ところがこのパリ13区にあるマクドナルドの意味するものは大きい。フランス、パリ最大の移民の街とも言える、13区中華街にあるグローバリゼーションの象徴はアンチ派をあざ笑うかのように街と同化している。否、街自体にアジアらしさを出しているのは町並みではなく漢字の看板である。この街はパリには似つかわしくなく高層建築群からなる、実に殺風景な街なのである。そこでもっともアジアらしさを出しているのがここである。悪い冗談のようだ。

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