Laguna


RenaultのLagunaである。夫の愛車である。愛車といっても個人所有の車ではなく、会社から通勤用に支給されたリースの車である。と言うと聞こえがいいが夫の前任者から引き継いだ車で現在丸5年。走行距離は8万キロ。装備もちょっと古い感じがする。古くとも新しくともフランスの車は日本のものとは違った雰囲気がある。

laguna1 4枚扉、大きなトランクで、小型車の多いヨーロッパではちょっとだけいい車。エンジンは2リッターのディーゼル。ディーゼルと言うと日本では排気の汚さが気になるのが、ヨーロッパでは結構乗用車に使われている。それなりにしっかりした排ガス基準とその対策が施されているのである。しかしながら無理な急加速をすると排気の黒煙が見える。いくつかの有害物質がガソリン車に劣るのは事実だが二酸化炭素排出の観点からの燃費ではこちらが上になる。最高速度は、速度計では220キロまであるのだが、実際には175キロまで達成できた。それ以上まだスピードが出る余裕があるのであろうが、いくら道路事情がよいフランスでも何があるのか分からないのでそれなりの覚悟が必要だ。燃料タンクは燃料計が空を示したところから満タンまでの実測で65リッター。一方、燃費は1リッターで平均15キロ以上が得られる。計算上は900キロ以上の航続距離となるがパリなどの渋滞の多い街中ではそうもいかない。一方で高速道路をがんがん走ったときなどは1080キロも走った。

laguna2 電装品はほどフル装備である。もちろんナビゲーションなどは論外であるが。中でも面白いのは車載コンピューターがしゃべることである。たとえばライトを消し忘れて車を降りようとしたとか、ブレーキランプが切れたとか扉がきちんと閉まっていないとか、ライトを消し忘れて車を降りようとしたとか、車に何か問題があるとメッセージで教えてくれる(リンクはMP3音声ファイル)。もちろんフランス語。そしてこれは間違いなくすばらしいといえるのがオーディオである。スピーカーは合計8つもついており、高音から低音までしっかり聞こえる。変にちゃらちゃらした音でなければAMラジオのようなこもった音でもない。
車の作りはかなりしっかりしている、と言うよりも厚ぼったいかんじがする。扉やトランクの開け閉めに重量感があるのだが、日本車やアメリカ車のような軽くて安っぽい感じがしないのはいい。その分重いのかもしれないが。
Lagunaはその後モデルチェンジがあり、車体本体に大きな影響はないものの細かな部分の変更、電装品周りの最新化が図られている。この5年前の車では今では当たり前のABSもエアバッグもない。電子ロックは採用されているが盗難警報はない。ギアはマニュアル。ヨーロッパでオートマチックは全然普及していない。オートマチックは確かに楽だが、マニュアルには機械を操作しているという一種の楽しみがある。
総評としてなかなかいい車である。圧倒的にパワーのある車や無作法的な機動力のある小型車には負けるが、道路を走っていて性能に見劣りすることはまずない。


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