最近の日産自動車のテレビコマーシャルで渋滞につかまった自動車がロボットに変形してやり過ごすというものがあるが、ストーリーはともかく変形ネタとしてはかなりパクリではないかと感じた。何のパクリかといえばシトロエンC4で、こちらもまた自動車が二足ロボに変形するというものであった。フランスでの新発売に合わせたコマーシャルだったからもう１年近く前のものであると思う。

もちろん、両者が同じ市場であいまみえるという機会も少なかろうし両方のコマーシャルを見る機会がある人も少ないのだからかまわないのだろう。しかし両者を知るものにとっては「えっ！？」となってしまう。

変形ロボの出来具合から言えばシトロエンのほうがずっと上である。原型のラインをとどめての変形なので不恰好な部分もあるが、それはそれでリアリティして感じられる。あわせてロボットが派手にダンスすることで細部を見せないというのも功を奏しているのだろう。一方日産のほうは、これまた派手に変形しているが、所詮ありえない変形である。脚の曲線はどこからきたのか？と問いただしたくなってしまう。これはもう変形ロボというよりも変態ロボと呼んで差し支えないだろう。

ということで両者を比較すると、理系好みはシトロエンだろう。しかしシトロエンのほうを知らなければ日産も素直に受け入れられるかもしれない。興味のある方はまず放送中の日産デュアリスのコマーシャルをごらんいただくか、あるいは日産のウエブサイトでも見ることができる。シトロエンのほうはフランスでも見なくなったが、運がよければ動画投稿サイトで見つかるかも。

左：日産のサイトの動画より引用のデュアリス変形ロボ。右：You Tubeから拾ってきたシトロエンC4変形ロボコマーシャルより引用。