石油ファンヒーター


stove フランスでの冬の暖房はというと、郊外の一軒屋ならガス温水によりセントラル暖房で各部屋に温水循環のラジエターがあるタイプ、都市の集合住宅なら独立型の電気暖房あるいは建物全体で共通の集合暖房が、日本人には異色でありリッチでもある暖炉などさまざまである。

写真は通信販売カタログ、La Redouteからの引用であるが、このような石油ファンヒーターも存在する。INVERTERなる奇妙なブランドがついているが物は日本のコロナ製である。コロナという暖房機メーカーは恐らく石油ファンヒーター市場が大手白物家電が乗り出すほど大きくなる前には全国的には知名度も低かったのだろうが、日本の北国ではサンデン、トヨストーブと並ぶあるいはその上をいく石油ストーブの大ブランドであった。そう北海道には、冬でも足元までぽかぽかなるエアコンの代わりに石油ストーブのテレビコマーシャルが秋口から流れ始めるのである。そしてシーズン前のストーブ分解掃除というのもあった。
家具屋、DIY、スーパーマーケットでも沢山の石油ファンヒーターが並んでいるが、驚くことにこの手の製品はまったくの例外なく日本製である。日本ブランドのアジア製でなく純Made in Japanなのである。唯一開放型のポット型石油ストーブで中国製が見つかるのみである。そしてヨーロッパには同等のメーカーも製品も存在しない。日本の石油ファンヒーターは他の追従を許さない、まぎれもなく世界最先端家電なのである。

さてランニングコストのほうはというと、ヨーロッパの普通のガソリンスタンドでは灯油は売っていない。あるいは日本でも北国以外では売られていないのかもしれないが、おっとは知らない。それにしても軽油と灯油が一緒にガソリンスタンドで売られているのは奇妙である。どちらもディーゼルエンジンに使用できるがそれにかかる税がぜんぜん違う。
燃料は石油ファンヒーターと同じ売り場でポリタンク入り20Lなどを見つけることが出来る。値段は何故かピンキリでリッター当たり0€60から1€強まで違いがある。油の質が違うのか?たしかに変質灯油は燃え具合に影響するが。一方、ディーゼル自動車用の軽油はリッターあたり0€80程度である。

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