サランラップ


サランラップ、クレラップに代表されるビニールのラップを日本で湯水のごとく使ってもなんとも感じないのであるが、フランスでは高価にもかかわらず質が悪いので不自由させられる。お手ごろな価格のものはペラペラでシートにこしは無く、食器への張り付きも弱い。日本と同じ位の質感のもの)サランラップの名前にもなっているサランという樹脂、ビニールの一種であるがこちらの製品ではアメリカ・ダウケミカルの商標となっている)は考えられないほど高価である。
質の悪さはラップの素材そのものだけではなく、製品パッケージやカッター部分にまで及ぶ。特許技術であるラップ巻き戻りの粘着部も親指でクルッ、ピタという小技が無いのである。ひどいのになるとカッターが環境を考慮した紙製であるが、これがまるっきり役に立たずラップが切れないかあるいは切れた頃にはラップはくしゃくしゃである。 そんな時は日本から一本だけ持参したサランラップ、クレラップの箱を可能な限り詰め替え用箱として使いまわすのである。ラップの質はどうにもならないが使い勝手だけは飛躍的に向上するのである。
このラップのような日仏の価格差が圧倒的にフランス高価となる日用品はフランスでは便利であるにも関わらずそれほど使われていないかあるいは社会そのものから歓迎されていない製品であると考えられる。いずれにしても日本にいるときのような浪費は経済的にも心情的にもためらわれる。


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