グリンデルヴァルト、アイガーグレッチャー攻略編/Eigergletscher



フィルスト・ファウルホルン攻略に続いて今度はグリンデルヴァルトの街から麓に向かって左側、氷河の残る標高3000-4000mクラスの山々の方をアタックである。とはいうもののやはりインチキでグリンデルヴァルトからある程度のところまで登山鉄道を使用する。標高1616m、グリンデルヴァルトからは3つ目の駅であるアルピグレン/Alpiglenから登山スタートである。

start 登りの列車でこの駅で降りる人は本当に少ない。満員の列車から降りたのはウチのほかにもう一組の夫婦だけである。多くの観光客はより氷河に近い上の駅あるいは氷に閉ざされた一番上の駅まで一気に上ってしまうのである。おかげで遊歩道は閑古鳥、いやとても静かで快適である。のんびりと歩くことが出来る。耳を済ませばここでも牛の放牧の鈴の音が遠くから聞こえてくる。しかし、放牧されている牛用に歩道のいたるところに柵が施されている。これがいわゆる電気牧柵といわれるもので牛が逃げないように弱い電気が通っている柵で、ウッカリ触るとピリッとするのでちょっと驚かされる。小さな子供には要注意である。

hitoiki 目指すはあの雪のある山の麓であるクライネシャイデック/Kleine Scheidegg。鉄道では1駅だが距離、標高差では前の3駅分に相当する。つまり、それなりにツライ部分も味わいつつ鉄道で最大限体力を温存しておいしい達成感を満喫できる目的地までの登山を楽しむというのがコンセプトである。この界隈のハイキングコースは地球の歩き方、ヨーロッパ・アルプス、ハイキング・ガイドでずいぶんと細かく解説されているが、このコースを含めてアイガー側は登りは鉄道、下りはハイキングということでずいぶんお手軽コースとして紹介されている。

eki ということで第一の目的地であるクライネシャイデックに到着である。ここまでの道のりではこの駅付近が見え始めた頃からが斜面がとても急で辛い時間であるが、ひとたび到着してしまえはゆったりと休むことが出来る。ここの駅は下から上がってくる鉄道と2本とさらにユングフラ/Jungfrauを目指し登る鉄道とのターミナルであり、さらにいくつかのレストランやお土産店が軒を連ね、およそ2000mの山とは思えない光景である。

train ここまででさんざん汗もかいているので軽くビールでもという気分になるのであるが、さんざん疲れて空気も薄いとなるとアルコールが回るのは間違いないのである。危険な誘惑である。ここまで電車、これからも電車というなら問題ないのであるが。この駅付近の観光客の中で日本人が占める割合はかなり高い。数%ではなく何割というしかも3-5割くらいではなかろうか?お昼ご飯も済ませてまた出発。

start2 さてこの登山の最終目的地はここからさらに標高差250m程上、標高2320mにあるアイガーの氷河、アイガーグレッチャー/Eiger Gletscherである。華やかな駅からちょっと登ると今までグリンデルヴァルトから登ってきたのとは別の谷が見えてくる。アイガー氷河が作った谷でグリンデルヴァルトとは別の流れで麓の湖の町インターラーケン/Interlakenにいたる。

valley 氷河で削りとられた絶壁にはかつての地層の跡がみえる。ここの岩盤が堆積によって形成された昔は海の底だったということである。自然はすごい。

end 順調とは程遠いゆっくりとしたペースでの登りもここで中断。やはり荷物が重すぎる。今回は特にハードな登りが予想されたので水、おやつを持ちすぎていた。娘も重い上にここに来てぐずり始めた。またしても残念であるがここで終了。娘にはイオン飲料を与えて落ちついたところで下山開始。氷河の先端が見えそうで見えない微妙な位置であった。

下山をはじめるともうひざはガクガク、重い荷物のせいで肩も痛くなってきた。
登山をはじめた駅まで下って下り電車に乗ろうとするが、下りラッシュのピークで上の駅から乗ってきた人に満たされた電車には途中乗車の余地はない。

もどる inserted by FC2 system