ヌーヴェルオルレアン/Nouvelle Oréans



ヌーヴェルオルレアン/Nouvelle Oréansである。当地ではニューオーリーンズ/New Orleansとも呼ばれているがその起源はフランスはパリから南にある都市オルレアン/Oréansにある。空港に着くや最初に目に付いたのは案内表示にアメリカの公用語である米語、スペイン語と並んでフランス語があることだ。かつてこの地がルイジアナ/Louisianaと呼ばれたフランスの領土でありその名残を残しているらしいがどうなんだろう?ここへは観光旅行としてではなく、出張のため訪れた。もちろん仕事のためなので町をうろうろ出来たのはほんの3時間ほどである。ここにある数枚の写真を撮ったあとさっそく仕事のミーティングだ!

norleans1 街の中心にはFrench quarter/Quartier françaisと呼ばれるフランス地区がある。どれだけフランスか?と期待していたが町並みはパリのそれから想像されるようなものではなく典型的なアメリカ南部の町といった感じである。アメリカ南部カントリーミュージックが似合う風景である。鉄で出来た2階建てテラスがアールヌーヴォー調などと勘違いな事を言っては恥ずかしい。

norleans2 この通りはSaint Annという名前だそうだがなんだか変な感じである。そう、フランスのカレンダーを見るとそこにはSainte Anneがあり、パリにもその名前の通りがあるからである。フランス語表記が町に氾濫しているがどれもこれも観光向けのような雰囲気がする。散歩で一緒だったフランス人同僚もおかしな表現を次々指摘していた。そう言えば滞在していたこの地区のホテルのフロント横のバーには"A boire"なる看板があった。ホテルの内装は赤が基調のエキゾティックアジアンスタイルなのに。しかしながらフランス度からすると東京の青山界隈やパリ21区なんかよりもずっとずっと歴史的に言って正統派であるはずだ。

norleans3 凱旋門まである!と思ったら単なる市場の門であった。フレンチマーケットなる名がついているがなかにフランスらしいものは何一つ無かった。ここにもやっぱり妙なフランス語が書かれたTシャツが売られていた。一番興味を引かれたのはブードゥー教関連と思われる雑貨類で、中でもブードゥー教呪い人形セットというのがあったのだが、日本の卓上石庭キット"ZEN garden"なるものが横に並んでいたのはいただけない。

norleans4 金ぴかの像が立っていたので何者かと近くによるとなんとJoan of Arcとある。なんだそれは?と思ったがMaid of Orleans, 1412-1431とあるのでJeanne d'Arc, la pucelle d'Orléansということらしい。なるほどジャンヌダルクはオルレアンの英雄ではあるが、この地にフランス人が来たのはその何世紀も後ではないだろうか。この地に来たオルレアン出身のフランス人が故郷にちなんでこんなものをたてたのだろうか?アメリカ国旗を脇に追いやり3本の旗竿の中心にはフランスの国旗がなびいている。

norleans5 町の南、フランス地区の外れには大きな川が流れている。これが有名なミシシッピらしい。ここでクイズ、ミシシッピとマサチューセッツ、Sが多いのはどっち?お約束の蒸気外輪船が観光用に走っている。巨大鉄橋はジャマだがなんだか子供の頃見たトムソーヤの冒険を思い出してしまう眺めである。

norleans6 道路情報
当然、車では行けません。パリからは直行便も無くどこかを経由しなければなりません。最寄の巨大ハブ空港はアトランタだが空港のスターバックスで飲んだコーヒーは「ジョージア」に劣るまずさだった。なお季節によっては巨大竜巻に襲われるようで、このときもすぐそばで結構な被害が出ていたらしい。

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