ピュイドドーム/Puy de Dome




clermond ferrand 今回はヴァカンスでClermont Ferrand界隈を訪れた際に登ったピュイドドーム/Puy de Domeの紹介である。
ピュイドドームはフランスの中央、Le Massif Centralと呼ばれる山地の中心となる山でフランスでは珍しいかつての火山、死火山である。PuyというのはAuvergne地方の言葉で山を意味する。このあたりの山の名前にはみなPuyがつく。
さて、この山であるがフランスでは有名な山であっても日本ではそれほどなの知れた山ではないかもしれない。左の写真のようなシルエットに見覚えがある人は間違いなく次の写真にあるVolvicのボトルでであろう。

volvic bouteille ボトルのラベルの山の絵、中央の山がPuy de Domeである。Volvicの水源はこの山の北東方面、ちょうどラベルにあるように山を眺めるあたりになる。まわりの山の山頂がみなすり鉢状になっているのはかつての火山である証、噴火口である。この景観はフランスあるいはヨーロッパでも特異なものである。日本ではおなじみの山の形であるが。
さて、この山のイラストの山頂にはなにやら突起物が見えるが、自然を売り物にしている水のラベルだけに単なる山の地形かと思ってしまう。

antenna その正体はいくつかのアンテナ群である。一本高いアンテナは気象用レーダーのもので恐らく雲を見ているものであろう。一方、右にあるちょっと低い塔には無数のレーダーアンテナ類がついておりこちらは軍事用のものである。したがってこの施設の周りは厳重に隔離されていて物々しい警告の看板には立ち入り禁止とかかれている。ということでVolvicのボトルを飾るチャーミングな山の突起は人工物であったのである。ここが山頂、1465mにあたる。

come 山からの風景はVolvicのラベルのようにボコボコと大地からの吹き出物のように山があるものである。写真にある二つの山はラベルにもあるすり鉢状火山のうち左の二つである。Volvicのボトルラベル裏側の写真あるいはテレビの広告であるようなきれいな緑の山々のはずであるが実際は結構緑が枯れて山の斜面には地滑りの跡もある。

well 山頂には井戸があり冷たい水を汲むことが出来る。この水はミネラルをあまり多く含まないようであっさりとして味のしない水である。キンキンに冷えているので実においしい。が、手回し井戸はかなりまわしつづけないと水が出ない。つくづく不思議なのが、山の山頂でこれ以上高いところから水が流れてくるというわけでないにもかかわらず水があるという事である。

bouteilles 山頂のレーダー関連施設の反対側にはお土産屋、カフェとともに火山資料展示の建物がある。ここには火山の構造や噴火の仕組みなどの展示がある。日本では身近な火山の存在も大陸では珍しいのである。展示の中には日本の桜島の噴火とその災害を紹介するものがある。片隅にはこの界隈でとれるミネラルウオーターの展示も。全国区になっている水はVolvicとSt. Margueriteくらい。

volvic 道路情報
Clermont Ferrandの街の中心からはPuy de Domeの矢印にしたがって行けば山のふもとまでたどり着くことが出来る。道路の番号はD941である。車両通行規制があるので山頂まで車で登ることは出来ないが、ふもとからシャトルバスが出ている。あるいは歩いて登ることも出来る。もっともお手軽な登山ルートはふもとからD68に分岐したさきにあるCol de Ceyssatからの登山道である。ここからは40分ほどで登ることが出来るが40分間、結構急な坂道を登ることになる。



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