ランス/Reims




パリから北東に150キロメートルほどのランス/ReimsはCathedraleが美しいことで有名な街。パリノートルダムと同じ程度の規模の大聖堂は規模は同じであれどもこまかな彫刻などの美しさは上といえるであろう。惜しむべきことは痛みが激しいことである。写真にあるように大聖堂正面の通りではちょっとした工事が行われ、内部も修復工事の足場が組まれて景観上よろしくないのであるが何年(何10年?)か経てキレイに修復されて戻ってくるのが楽しみである。1999年夏、フランスでも観測された皆既日食では、ここからのテレビ中継が大聖堂の荘厳さとあいまって一層神秘的に見えたのを付け加えておこう。

cathedrale1 cathedrale2

ランスのもう一つの顔、というよりもこちらの方が知名度が高いと思われる、それが発泡果実酒であるシャンパーニュの産地であることである。ランスの街から南、Epernayのあたりに広がるぶどう畑こそその中心部である。街中にはいくつかの醸造元があり見学させてくれるところもある。ランスのウエブサイトでは街の歴史からシャンパーニュまで詳しく説明しているが同時に醸造元の情報もあるので見学希望であればこちらからチェックできる。とはいうもののどこでも即見学させてくれるというわけではなく、高級そうなところは平日のみ要予約だったりする。Domaine Pommeryは知名度も高級感もあり見学も面倒な事前予約無しに受けつけてくれた。当日受付でガイドつきツアーを申し込むことが出来る。1人40フランは高価かもしれないがそれなりの価値ある体験である。ガイドはフランス語、英語、その他あるがフランス語の方が回数が多いのか待ち時間が少なくなるようである。それでは酒蔵の紹介である。暗黒での写真撮影ということもありいくらかの修正は試みたものの画質がよくないことはご了承いただきたい。

escalier pommery 酒蔵入り口は長い階段である。底は垂直深さで20mありひんやり涼しく温度は一定であり、シャンパーニュの醸造、熟成には理想的なのである。縦横無尽とも言える洞窟のような穴にすごい量のボトルが収納されている。

bouteilles mur width= ボトルを収納している各区画にはPommeryが世界で商業的に成功を収めるたびにその地名を命名していったそうであり、日本からは京都という地名の区画があるそうである。いくつかの区画では洞窟の岩盤からじかに彫られた彫刻壁画がある。もちろんこれはシャンパニューの味のためではなく創始者の趣味、無味な酒蔵での訪問者へのもてなしとのこと。

vieilles 見学コース最後の方には貴重はシャンパーニュがあった。激動の20世紀を見守ってきた、否、激動の時の流れから隔離されて別の時間を刻んできたボトルたち。1900年代初頭から2度のヨーロッパ戦乱の時代のものまである。これらは最終完成品ではなくまだ醗酵、熟成段階のものであり文字通り生きているのである。

degustation

見学コースの締めくくりはやはり試飲である。ビール工場の試飲の一杯は呼び水になるが、シャンパーニュの一杯はそれだけで幸せなのである。

entree 道路情報
ParisからはA4、Nancy, Metz, Strasbourg方面を140kmほど進む。道が多少混雑するがそれもディスニーランド出口まで。そこからはスイスイ。大聖堂、PommeryへはReims-St. Remiという出口が便利。帰りはやはりディスニーランドあたりから混雑し始めて渋滞。追突事故多発注意。


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