フランスで米は、豆や芋と同類の料理の付け合せの穀物の一種であったり、とうもろこしのようなサラダ感覚で使用されたり、主食扱いにあることはありません。そもそも炭水化物はその一部をパンから摂りそのパンでさえ日本の食事での主食という扱いではありません。一方で東南アジア料理がすでに普及し日本食が広がりつつあることから米を米として食べることへの抵抗感はないようです。

*現地米

普通のスーパーマーケットにはたいていパスタが並んでいるそばに穀物として豆、麦、クスクスなどが並んでおり、米もそこにあります。米といってもいろいろ種類があり、選ぶのに困ってしまいますがいくつかポイントがあります。

Riz rondとRiz long
直訳すると丸い米と長い米、短粒と長粒ということです。発音する時はくれぐれも注意。

産地
さまざまな産地のものがあります。日本と同じ短粒米でも産地によってかなり違います。日本人の口に合う、比較的粘り気の多い米はイタリア産。フランスでは南仏カマルグで多くが生産されています。間違えることはないでしょうが、ベトナム、タイからのものはすべて長粒米です。

製品形態
袋入り、箱入りなどさまざまな製品、梱包形態がありますが、日本食向けにご飯を炊くのならば単純な袋入りがよいです。中には米が一回分づつ網のような小袋に入っており、これを袋ごとゆでるというズボラなものがあります。すぐゆでられる、味つきというのもご注意。

普通のスーパーで見つかるお米はそのまま炊いてもがっかりするだけです。この改善には粘りの元であるアミロペクチンを加えてあげればおいしいお米に変身。アミロペクチンの正体はα-d-グルコースのグリコシド結合からの側鎖、でんぷんに多い。NHKの試してがってんでは蜂蜜を加えて低級米を高級米の味にという紹介がありました。

スーパーでも超巨大スーパーで売り場に充実した世界の食材コーナーがあるところでは日本食材としてすし用の米がおかれていますが、期待薄です。

*日本人向け輸入米

アジアの米は需要の集まるアジアの店でなければ手に入りません。いい米を手に入れるならば中華街よりも断然日本食材の店です。そこではいくつかの主要銘柄があります。いくつか列挙してみます。
日の出(Shinode)
国豊

みのり
稲香米(いなかまい)
かがやき
日の出の出所はわかりませんが、みのりはスペイン産、ほかはすべてアメリカ、カリフォルニア産です。 ウチでは一応一通り試し、長らくみのりだったのが今はかがやきに落ち着きました。北米在住日本人の何人かに聞いた範囲でもかがやきの評価は高いです。まさに米の国である米国にはほかにもTamaki、玉錦などがあるようです。 みのりは炊きたてはよいのですが、さめると厳しいです。電子レンジで暖めなおしても粘り気は復活しません。その点、かがやきは申し分ないです。いなかまいはパッケージデザイン等、かがやきと同じメーカーあるいは商社のもののようで以前店頭に並んでいましたが今は見当たりません。

**韓国米

韓国食材を扱う店では韓国製品だけでなく日本食材の一緒に扱うところが多いのですが、当然直輸入米でも韓国産のものがあります。まだ試したことがないので評価は保留とします。

***日本直輸入米

星3つなのは難易度からではなく値段からです。日本食材の店には日本からの直輸入米が並んでいます。もちろん直輸入価格です。品質にはまったく文句の付け所もありません。日本の米そのものです。しかしこれでは代用日本食財とは言いがたいですね。


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