Cassoulet


cassoulet toulouseの郷土料理であるCassouletはインゲン豆を鶏肉やソーセージとともに独特のソースで煮込んだものである。ホクホクした豆と柔らかく煮こまれた肉がなんともいえない一品である。
写真はその感動を家庭に伝える、William Saurin社製缶詰めのCassouletでありこれがまた絶品であるとテレビのコマーシャルは言っている。しかもそのコマーシャルに出ているのは他でもない日本人の一家であり、ちょっとわざとらしいアクセントでこれでもかといわんばかりにそのすばらしさを日本語で伝える。日本語のわからないフランスの視聴者のためにフランス語の字幕がつく。その一家のすばらしい夕食に交わされた会話とは・・・

母「今夜はcassouletよ」
父「ああ、フランスの!」
子「これだよ、これ!」
母「この白インゲンがおいしいのよね」
父「誰が食べずにいられますか、誰が!」
などなどのほとんど感嘆符ばかりの会話の最後に母のさすとどめの一言。
母「ガチョウの油でコトコト煮込んだWilliam SaurinのCassouletじゃなきゃ食べてもしかたがない」

これだけ読んでも何にも面白くもないかもしれない。話される日本語は非日本人が話すおかしなアクセントではなくかなり流暢な日本語なのだが、話し方自体が大げさで、恐ろしく大げさなアクションがついてくるあたり、どこか日本人像に誤解が入っている。誰が食べずにいられますか、というようなWhy notな表現は明らかに日本のものではない。服装身なりは完璧に日本人であるが背景の住居、食卓はどことなくAsieである。


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